レアアース関連株が注目される理由(まずここだけ)
レアアース(希土類)は、EV(電気自動車)・風力発電・スマホ・防衛用途などで使われる一方、供給が特定地域に偏りやすく、地政学・輸出規制・精製能力で市場が動きやすい資源です。実際に「輸出規制の可能性」などのニュースが出るだけで、関連テーマ株が物色される局面があります。
| 注目の軸 | 何が起きると株が動きやすい? | 見ておく指標・情報 |
|---|---|---|
| 供給ショック(地政学) | 輸出規制・制裁・政治対立で供給不安→価格が跳ねやすい | 政府発表、貿易・規制ニュース、企業の調達先 |
| 需要増(脱炭素・ハイテク) | EV/風力/省エネで磁石需要が増えると連想が広がる | 電動化・再エネ投資、磁石・材料の増産計画 |
| サプライチェーン再編 | 精製・磁石・リサイクルを「国内/同盟国」で整備→関連設備も物色 | 新工場・設備投資、提携、補助金 |
レアアース“どこが儲かりやすいか”をサプライチェーンで整理
| 段階 | 主な中身 | 収益の特徴 | 株価が反応しやすい材料 |
|---|---|---|---|
| ①採掘 | 鉱山(採掘量がモノを言う) | 市況(価格)に連動しやすい/政治リスクも大きい | 生産量・品位、操業トラブル、許認可 |
| ②精製(分離) | 酸化物・金属化、分離技術 | 設備投資が重い/供給制約の“ボトルネック”になりやすい | 新ライン稼働、歩留まり改善、長期契約 |
| ③磁石・材料 | Nd-Fe-B磁石など(モーター向け) | 需要(EV/風力)に連動/顧客の採用で伸びる | 採用ニュース、増産、性能向上 |
| ④リサイクル | 回収・再資源化(都市鉱山) | 循環型で政策追い風になりやすい/技術の差が出る | 回収スキーム、提携、補助金、量産化 |
| ⑤設備・エンジニアリング | 採掘/精製/海洋開発の装置・プラント | プロジェクト型で業績が跳ねることがある | 大型受注、国策案件、実証採択 |
日本株:レアアース“テーマ株”として名前が挙がりやすい銘柄(例)
日本株は「鉱山そのもの」よりも、リサイクル・材料・設備・製錬(周辺工程)で関連づけられるケースが多いです。下は、国内のテーマ解説で取り上げられやすい例です。
| 企業名 | コード | どこがレアアース文脈?(ざっくり) | サプライチェーン位置 | 注目されやすい“材料” |
|---|---|---|---|---|
| 古河機械金属 | 5715 | 資源・金属関連として連想されやすい | 周辺(資源・素材) | 資源価格、供給不安局面のテーマ物色 |
| アサカ理研 | 5724 | 回収・リサイクル文脈で注目されやすい | ④リサイクル | 回収量・量産化・提携 |
| DOWAホールディングス | 5714 | リサイクル/製錬など資源循環の連想が強い | ④リサイクル/②精製周辺 | 循環資源の拡大、政策追い風 |
| 第一稀元素化学工業 | 4082 | “稀元素”関連でテーマに載りやすい | ③材料(周辺) | 材料採用、増産、需給タイト化 |
| 東洋エンジニアリング | 6330 | 資源・プラント文脈(設備)で連想されやすい | ⑤設備・エンジ | 大型受注、国策・実証案件 |
| MODEC | 6269 | 海洋開発の文脈で連想されることがある | ⑤設備・海洋 | 海洋資源関連のニュース、受注 |
※「レアアース関連」と言っても、売上の中心がレアアースとは限らない企業も多いです。決算短信や中計で“何が収益源か”は必ず確認してください。
海外株:レアアース(+戦略金属)にまとめて触れる方法
個別株を追うのが大変なら、海外では「レアアース+戦略金属」のETFでまとめて分散する選択肢があります。代表例として、VanEckのREMX(Rare Earth and Strategic Metals ETF)があり、ファクトシートでは上位組入れや国別比率などが公開されています。
REMX(例):上位組入れ銘柄(イメージを掴む用)
以下は、公開データ上で確認できる“上位”の例です(構成は変動します)。
| 銘柄(例) | 分類イメージ | ポイント |
|---|---|---|
| MP Materials / Lynas など | ①採掘〜②精製(供給側) | 供給不安・価格上昇局面で注目されやすい |
| China Northern Rare Earth など | レアアース上流(中国系) | “中国依存”の構造理解に役立つ(政治要因も) |
| Albemarle / SQM / Ganfeng など | 戦略金属(リチウム等も含む) | REMXは「レアアース単独」ではなく周辺金属も入る |
「南鳥島」関連はどう見る?(過熱しやすいので整理)
南鳥島の話題は注目されやすい一方で、調査・技術実証・採算・環境配慮・法制度など不確実性が大きく、短期で商業化が進む前提で決め打ちするとリスクが上がります。株式市場では、実際の採掘企業というより設備・エンジニアリング・資源循環などに連想が広がって物色されることが多い、という整理が無難です(輸出規制などの“供給不安”があるとテーマが点火しやすい)。
| 南鳥島テーマで見がちな論点 | 投資家が確認したいこと | チェック先 |
|---|---|---|
| 商業化までの距離 | 実証段階か、採算が見えたか | 官公庁/研究機関/企業IR |
| 環境・規制 | 環境影響評価、国際ルールの整理 | 政府資料、国際動向 |
| 関連企業の“取り分” | 売上・利益にどの程度効くか(案件規模) | 決算資料、中計、受注額 |
レアアース関連株の「選び方」テンプレ(表でチェック)
| チェック項目 | 見る理由 | 最低限の見方 |
|---|---|---|
| レアアース依存度(売上/利益) | テーマで上がっても業績に効かないことがある | セグメント/注記で“どの製品が稼いでいるか”確認 |
| 調達先・国リスク | 輸出規制や政治で止まる | 調達多角化、長期契約、在庫方針 |
| 精製・分離の強み | 供給のボトルネックになりやすい | 設備能力、歩留まり、技術優位性 |
| リサイクルの実力 | 政策追い風でも“量”が出ないと儲からない | 回収量、量産ライン、提携先(回収ルート) |
| 価格変動耐性 | 市況が崩れると逆回転しやすい | 固定価格契約の有無、コスト構造、ヘッジ |
注意点(レアアース株は“テーマで動く”=ボラが出やすい)
レアアースは重要鉱物として各国で供給網強化が進み、輸入依存や供給国集中が政策課題として扱われています。一方で、テーマが盛り上がるほど値動きも荒くなりがちです。買う/売るの判断は、(1)業績への影響度と(2)ニュースで動いた“期待”の部分を分けて考えるのが安全です。
まとめ
- まずは採掘・精製・磁石/材料・リサイクル・設備のどこにいる会社かを分類
- 次にレアアースが売上/利益に効くかを資料で確認
- 個別が難しければ、海外ETF(例:REMX)のように分散で相場観を掴む方法もある


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